〜戦国武将エピソード集〜

信長が家康に源為朝の鏃(やじり)を進呈したこと

 元亀元年(一五七〇年)、織田信長は朝倉を討とうと龍(たつ)が鼻(はな)に陣を敷いた。

 二十四日に徳川家康の援軍が江北に着陣した。

 評定(ひょうじょう=作戦会議)の時、信長は槍を持ち出して「この槍は鎮西八郎(=源為朝)の鏃(やじり)です。徳川殿は源氏の家系ですから差し上げましょう。明日の戦いには勝利してください」と言った。

 現在、虎の皮の投げ鞘(なげざや=槍の鞘の一種。毛皮などで長く作り、その先を折りたらしておくもの)の槍がこれである。

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常山紀談、068